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個人様、法人様、事業者様などのシーンでご活用いただける不動産を担保に最短2日最大2億円をご融資する不動産担保ローンや、お客様が所有している軍用地を活用するために4つのポイントを踏まえサポートいたします。
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「不動産担保ローン」にまつわる様々なお役立ち情報を随時更新しております!
「不動産担保ローンを利用すると、いくら借りられるんだろう?」という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 不動産担保ローンとは、自分が保有している不動産を担保とし、金融機関や貸金業者から融資を受ける方法です。不動産の価値次第では多額の融資を受けることができ、調達したお金の用途は自由なので、多くの人から利用されています。 こちらの記事では、不動産担保ローンではいくら借りられるのかを解説していきます。 不動産担保ローンの利用を検討しており、いくら借りられるのか知りたいという方に役立つ内容となっているので、ぜひ最後までご覧ください。 1.不動産担保ローンとは 不動産担保ローンとは、所有している土地や建物を担保とし、お金を借りる方法です。 キャッシングやカードローンでは、申込者自身の返済能力や信用情報が重点的にチェックされますが、不動産担保ローンでは「担保となる不動産の評価」も重視されます。 不動産担保ローンでは、お金を借りた人(債務者)が返済不能に陥ったとき、お金を貸した側(債権者)は担保となっている不動産を競売にかけて債務を回収する点が特徴です。 不動産担保ローンは担保を提供する性質がある関係で、下記のようなメリットがあります。 カードローンよりも低金利で借りられる 調達した資金の用途が自由 借入限度額が大きい 不動産担保ローンでは担保する土地や建物がある分、債権者の債務回収リスクが軽減されます。そのため、一般的なカードローンよりも低い金利で融資を受けられるメリットがあります。 また、不動産担保ローンは担保となる不動産の価値や申込者の返済能力を加味して融資額が決定するため、1億円以上など多額の資金を受けることも可能です。 2.不動産担保ローンではいくら借りられる? 不動産担保ローンでいくら借りられるかは、金融機関や貸金業者によって異なります。 しかし、多くの業者で不動産評価額の計算方法は共通しているため、不動産担保ローンでいくら借りられるか概ねのイメージをつかむことが可能です。 以下で、不動産担保ローンでいくら借りられるのか、どのように不動産が評価されるのかを解説します。 (1)不動産担保ローンで借りられる金額の目安は「不動産の担保評価額の60~80%」 一般的に、借入可能額は「不動産の担保評価額の60~80%」が目安です。具体的にいくら借りられるかは、不動産の価値に大きく左右されます。 なお、不動産の担保評価額は下記の計算式で算出されます。 担保評価額=不動産評価額×担保掛目 不動産評価額は「実勢価格(時価)」「相続税路線価」などいくつかの種類があり、どの数値を採用するかは金融機関・貸金業者によって異なります。 また、担保掛目も金融機関・貸金業者によって異なりますが、担保掛目は「60~80%程度」に設定されるのが一般的です。 例えば、不動産評価額が3,000万円の不動産を担保として提供する場合、借入可能額は1,800万円~2,400万円程度となるでしょう。 なお、築年数が古い物件や空き家など競売にかけたとしても売れる見込みが低い不動産に関しては、担保評価額がゼロ円になることもあります。 (2)不動産には4つの価額がある 不動産は「一物多価」と言われることもあり、不動産の価額には大きく4つの種類があります。 実勢価格(時価) 実際に赤の他人同士で不動産が取引される価格 公示価格(実勢価格に近い) 全国の標準的な土地に設定された1平方メートル当たりの単価で、国土交通省が毎年算定する価額 固定資産税評価額(実勢価格の7割程度) 市区町村が設定する、固定資産税の指標となる価額 路線価(実勢価格の8割程度) 相続税を算定する際の基準となる価額 実勢価格は、赤の他人同士で売買されたときに決定する価額で、いわゆる時価です。買主次第で売買される金額が変動するため、実勢価格も一律ではありません。 固定資産税評価額は、市区町村が固定資産税を算定するために3年に1度算出する価額です。路線価は、土地の相続税を評価するために国税庁が算定する価額です。 (3)不動産の担保評価額は固定資産税評価額・路線価をベースにするケースが多い 不動産担保ローンでは不動産の担保評価額を参考にして、融資する金額を決定します。不動産の担保評価額は金融機関や貸金業者によって異なりますが、以下のように算出されるケースが多いです。 土地:路線価の60~80%程度 建物:固定資産税評価額の60~80%程度 路線価は実勢価格の7割~8割程度になっていることから、不動産の担保評価額は実勢価格の約半額程度になることも少なくありません。 つまり、債権者側は債権回収リスクをヘッジするために「保守的に」不動産評価を行っていることになります。実勢価格をベースに融資額をイメージしていると、「想像以上に金額が低かった」となりかねないため、注意しましょう。 ただし、不動産評価の算定基準や方法は金融機関や貸金業者によって異なるため、複数の業者で見積もってもらうことをおすすめします。複数の業者で見積もりを取り、比較検討することが大切です。 (4)申込者の属性も加味される 不動産担保ローンでいくら借りられるかは、不動産評価額が大きく影響します。 しかし、ローン申込者の属性も融資額に影響を与える点は押さえておきましょう。 年齢 年収 家族構成 職業 勤務先 勤続年数 債務状況 保有資産 信用情報 上記のように、不動産以外に申込者本人の情報も加味されます。 例えば、過去の支払遅延や延滞などを起こしている履歴があると「返済能力に疑問がある」「信用能力が乏しい」と判断され、融資額が低くなってしまう可能性があります。 不動産の評価が高くても、申込者に問題がある場合は融資額が低くなる恐れがある点に留意しましょう。 3.不動産担保ローンを選ぶときのポイント 多くの金融機関や貸金業者が不動産担保ローンを取り扱っているため、不動産担保ローンを選ぶときには比較検討することが欠かせません。 以下で、不動産担保ローンを選ぶときに注目するべきポイントを解説します。 (1)融資上限額 金融機関・貸金業者ごとに、設けている融資上限額には差があります。 大手金融機関では数億円の融資が可能な一方で、貸金業者の中には数千万円を上限としているところもあります。 融資を希望している金額によって、どの業者に不動産担保ローンを申し込むべきか変わってくるため、きちんと融資上限額を確認することは大切です。 (2)金利 不動産担保ローンで融資を受けると、利息をつけて返済しなければなりません。 不動産担保ローンは、不動産を担保として提供するためカードローンよりも金利が低いメリットがありますが、きちんと複数の業者の金利を比較検討しましょう。 一般的に、金融機関は低い金利を設定しているケースが多い一方で、貸金業者などのノンバンク系の不動産担保ローンは金利が高い傾向にあります。 また、融資の金額が小さいケースや申込者の情報に問題があり「リスクが高い」と判断されるケースでは、金利は高く設定されます。 (3)借りやすさ・融資スピード 金融機関や貸金業者によって、借りやすさや融資スピードが異なります。また、不動産担保ローンでは、担保となる不動産の価値をきちんと見極める必要があることから、現地調査などが行われる点が特徴です。 一般的に、金融機関は低い金利を設定している一方で、審査が厳しいうえに審査スピードもやや遅いです。 貸金業者は金利が高い一方で、審査を柔軟に行っており、融資スピードも早い傾向にあります。 貸金業者の中には、申し込みをした即日で審査結果がわかり、申し込みから数日~1週間程度で融資を受けられるケースもあるため、スピード重視の方におすすめです。 (4)手続きに関する費用 不動産担保ローンでは、担保として提供した不動産に抵当権を設定する必要があることから、登記手数料などの費用が発生します。 また、融資の手続きを進めるにあたって事務手数料を負担する必要があり、金融機関や貸金業者によって異なります。 一般的に、不動産担保ローンで必要となる事務手数料の目安は「融資金額の3%程度」です。 ほかにも、繰り上げ返済を行うときの「繰り上げ返済手数料」も金融機関や貸金業者によって異なるため、諸費用はきちんと確認することが大切です。 (5)家族・親族名義の不動産も担保として提供できるか 不動産担保ローンは、自分名義の不動産だけではなく、家族名義の不動産や同意を得られれば他人名義の不動産も担保として提供できるケースがあります。 金融機関や貸金業者ごとに取り扱いが異なり、また不動産の所有者が不動産担保ローンの契約に同意する必要がある点には留意が必要です。 家族・親族名義等の不動産を担保にできれば、不動産担保ローンを利用する幅が大きく広がります。そのため、金融機関や貸金業者ごとに、担保として提供できる不動産の範囲を確認することも大切です。 (6)金融機関・貸金業者の信頼性 不動産担保ローンを提供している金融機関・貸金業者は多くありますが、信頼性を確認することも重要です。 営業年数や不動産担保ローンの取扱件数などの実績を見れば、信頼性の高さを概ね把握できるでしょう。 また、不動産担保ローンの取り扱い実績が豊富な業者であれば審査や手続きをスムーズに進めてくれるため、融資を受けられるまでが早いメリットも期待できるでしょう。 (7)柔軟に対応してくれるか 動産担保ローンの審査の厳しさや柔軟性は業者によって異なるため、サービス面に関しても確認しましょう。 例えば、金融機関は第二抵当以下では申し込みを受けないケースがほとんどですが、貸金業者の中には第二抵当以下でも利用できるケースがあります。 一般的に、金融機関よりもノンバンク系の貸金業者のほうが、柔軟に審査を進めてくれる傾向にあります。 ホームページなどを確認して、どのように審査を行っているのか、柔軟に対応してくれそうか確認しておきましょう。 4.不動産担保ローン以外に不動産を活用して融資を受ける方法 不動産担保ローン以外にも、不動産を活用して資金を調達する方法があります。 もし不動産担保ローンの審査に通過できなかった場合は、以下で紹介する手段の活用も検討してみてください。 (1)リバースモーゲージ リバースモーゲージとは、自分が保有している不動産を担保にお金を借り入れ、自分が死亡した後に不動産を売却して弁済する方法です。 不動産を担保にして融資を受ける点は不動産担保ローンと同じですが、返済するタイミングが「生前」か「死後」かの差があります。 また、リバースモーゲージを利用すると、生きている間の返済は利息のみで済むため生活を経済的に圧迫するリスクも低いでしょう。 住み慣れた自宅で生活をつづけながら生活資金を工面できる点は、リバースモーゲージの大きなメリットです。 契約者が亡くなった後も、配偶者が契約を引き継げるケースが多いため、もし契約者が亡くなっても配偶者が住居を失うことはありません。 リバースモーゲージを利用すると、金利変動に伴って返済額が上下する点と、担保として提供した不動産を相続人に相続させることができなくなる点には注意しましょう。 (2)リースバック リースバックとは、自分が住んでいる不動産を売却した後に、そのまま同じ不動産に賃貸暮らしで住み続ける方法です。 リースバックでは自宅を「売却」するため、返済するという概念がありません。代わりに、住み続ける家賃を支払う必要があるため、売却資金と支払う家賃のバランスを考えることが大切です。 リバースモーゲージや不動産担保ローンとは異なり生前に不動産の所有権を失ってしまうデメリットがありますが、まとまったお金を用意でき、住み慣れた自宅に住み続けることができるメリットがあります。 まとまったお金を工面したい希望があり、不動産の所有権を手放しても問題ない場合、リースバックを検討すると良いでしょう。 例えば、将来的に老人ホームを利用する考えがある場合や地方に移住する計画があるケースにおいて、リースバックが有力な選択肢となります。 また、リースバックを活用すれば相続対策を行うこともできます。 保有している財産の大半が不動産の場合、遺産分割をめぐって相続人同士が争うケースは多く、また相続税は原則として現金で納付する必要があります。 生前に不動産を売却して現金化すれば、相続人で分けやすくなるうえに相続税を納めるための現金も用意できるため、相続手続きがスムーズに進むでしょう。 5.まとめ:不動産担保ローンでいくら借りられるかは不動産評価額次第 不動産担保ローンでいくら借りられるかの目安は、「不動産の担保評価額の60~80%」です。 不動産の担保評価額や申込者の信用情報によって融資額が決定するため、不動産の価値だけを気にするのではなく、自分自身の信用情報を守ることも重要です。 不動産の担保評価額は「不動産評価額×担保掛目」で決まりますが、不動産評価額の指標や担保掛目は、金融機関や貸金業者によって異なります。 自分にとって最適な不動産担保ローンを活用し、希望の金額を借り入れるためにも、複数の業者を比較検討しましょう。
「不動産担保ローンの審査に落ちてしまった」という悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。 不動産担保ローンは、保有している不動産を担保としてお金を借りるローン商品です。 お金を借りるためには、審査に通過する必要があります。不動産担保ローンを提供している会社の審査に通過できなければ、残念ながらローンは利用できません。 こちらの記事では、不動産担保ローンの審査に落ちる理由や、審査に通過するためのコツなどを紹介していきます。 不動産担保ローンの審査に落ちてしまった方や、これから申し込みを検討している方にとって役立つ内容となっているので、ぜひ最後までご覧ください。 1.不動産担保ローンの審査に落ちる理由 不動産担保ローンに落ちる主な理由は「物件の担保価値」「申込者の状況」に大別されます。 以下で、不動産担保ローンの審査に落ちる理由について解説していきます。 (1)担保不動産の価値が低い 担保として設定しようとしている不動産の価値が低いと、不動産担保ローンの審査に落ちてしまいます。 不動産担保ローン会社は、不動産の担保価値を算出するときは、時価よりも低い公示地価などを参考にします。 5,000万円で購入した不動産であれば、ざっくりと3,500万円程度で評価される、というイメージです。 担保不動産の価値が低いと、債権者としては債権回収リスクを負うことになるため、ローンの審査に落ちてしまう要因となります。 (2)担保不動産が担保に適していない 担保不動産が担保に適していない場合、評価の対象外となるため不動産担保ローンの審査に落ちてしまいます。 建築基準法に違反している不動産や係争中の不動産など、価値を大きく損ねる理由がある不動産は、担保に適していません。 債権者は、債務者が債務不履行に陥ったときの備えとして、不動産を担保に取ります。 そのため、そもそも担保に適していない不動産しか保有していない場合は、残念ながらローンの審査に落ちてしまうでしょう。 (3)担保にする不動産の流動性が低い 担保として提供する不動産の流動性が低いと、不動産担保ローンの審査に通過するのは難しくなります。 流動性とは「売りやすさ」「取引のしやすさ」のことです。流動性が高ければ、希望の価格で売却できる可能性が高いですが、流動性が低いと希望の価格で売却できる可能性が低いです。 不動産担保ローン会社は、債務者が債務不履行に陥ったら担保不動産を競売にかけて債権を回収するため、流動性を重視します。 流動性が低い不動産を担保にとっても、債権回収リスクは高いことから、立地などを鑑みて「流動性が低い」と判断されると、審査に落ちてしまうでしょう。 (4)第一抵当が設定されていて担保余力がない 担保として提供しようとしている不動産に第一抵当が設定されている場合、不動産担保ローンの審査に落ちてしまう可能性が高いです。 例えば、住宅ローンの残債がある住宅には、第一抵当として住宅ローンを借り入れている金融機関が抵当権を設定しています。 第二抵当以下の債権者は第一抵当権者よりも弁済を受けられる優先度が低いため、債権回収リスクが高くなります。 例えば、4,000万円で売却できる物件に対して第一抵当権者の債権が3,000万円ある場合で考えてみましょう。債務者が返済不能状態になったら、第二抵当権者以降は第一抵当権者が債権を回収した後の、1,000万円の弁済しか受けられないことになります。 なお、不動産の担保余力は下記の計算式で算出することが可能です。 不動産の評価額-不動産のローン残債=担保余力 このように、第一抵当が設定されている不動産は担保余力がないことから、不動産担保ローンの審査に通過するのは難しいのです。 (5)申込者の収入状況が悪い 申込者の収入状況が悪いと、不動産担保ローンの審査に落ちやすいです。 収入は返済能力を測るための重要な指標であり、収入が低い場合や非正規雇用などで収入の安定感がない場合は、良い印象を持たれません。 なお、申込者の収入状況を知るために、主に下記の情報がチェックされます。 ・収入 ・勤務先 ・勤続年数 ・雇用形態 ・借入件数 ・借入総額 不動産担保ローンは、不動産の担保価値だけでなく申込者の収入もチェックされます。 担保不動産の価値が高くても、収入と支出のバランスが悪く返済能力が低いと判断されると、残念ながら審査に通りません。 (6)申込者の信用情報が悪い 申込者の信用情報が悪い場合も、不動産担保ローンの審査に落ちる大きな理由です。 不動産担保ローンの審査では、申込者の収入状況に加えて、借入状況や返済状況などの信用情報もチェックされます。 もし過去に延滞や支払い遅延などを起こしていると、信用情報機関にその旨が記録されます。 信用情報が悪いと「返済能力が乏しいのではないか」という印象を持たれることから、審査において大きな不利となる可能性が高いです。 そのため、不動産担保ローンの利用を検討している方は、不動産の価値だけに着目するのではなく、自分の信用情報を良好に保つことも意識しましょう。 なお、自分の信用情報は信用情報機関に対して情報開示の請求が可能なので、気になる場合は照会することをおすすめします。 2.不動産担保ローンの審査基準 不動産担保ローンの審査では、申込者の情報と担保として提供する不動産がチェックされます。 具体的に、どのような内容が審査項目となっているのか解説していきます。 (1)申込者の審査基準 申込者の審査基準とは、申込者の返済能力や信用情報のことで、具体的には以下のような項目が審査されます。 ・収入 ・収入の安定度 ・勤続年数 ・雇用形態 ・過去の滞納歴 ・他社の借入状況 ・申し込み内容の不備 提出した申し込み内容と、信用情報機関への照会を通じて、申込者の返済能力や信用情報の審査を行います。 十分な収入があり、過去に延滞などの金融事故を起こしておらず信用情報が良好であれば、審査に通りやすくなります。 (2)不動産の審査基準 不動産担保ローンでは不動産を担保として提供するため、不動産の担保価値もチェックされます。 ・路線価 ・立地・利便性 ・将来性 ・流動性 ・築年数 ・法定耐用年数 ・再調達費用 上記のような内容を審査したうえで、担保価値が算出されます。 人気のあるエリアや将来性が高いエリアの不動産であれば、担保価値が高くなるでしょう。 3.不動産担保ローンの審査に通るためのコツ 不動産担保ローンの審査基準は公表されていないため、絶対に審査に通る方法はありません。 しかし、審査に通りやすくなるためのコツがあるため、不動産担保ローンの審査に落ちたことがある方は、参考にしてみてください。 (1)銀行ではなくノンバンクの会社に申し込む 不動産担保ローンのサービスを提供している会社は、銀行とノンバンク系に大別されます。 一般的に、ノンバンクの方が柔軟に審査を進めてくれる傾向にあるため、「審査に通過すること」を最優先にしたい場合は、ノンバンクに申し込みましょう。 消費者金融やクレジットカード会社、信販会社がノンバンクに該当するため、複数のノンバンク系不動産担保ローンを比較検討しましょう。 実際に、銀行の不動産担保ローンでは審査に落ちたものの、ノンバンクの不動産担保ローンの審査に通過するのはよくあることです。 また、会社ごとに審査基準は異なるため、複数の不動産担保ローンに申し込むことも検討しましょう。 (2)申込内容に不備がないようにする 不動産担保ローンの審査では、不動産に関する書類や自分の収入に関する書類など、さまざまな書類を用意する必要があります。 手続きが煩雑な点は不動産担保ローンのデメリットではありますが、申込内容や書類に不備があると、審査で不利になるため注意しましょう。 債権者は不明点を「リスク」ととらえるため、申込者や物件に関する情報が不足していると、審査に落ちる可能性を高めてしまいます。 また、書類が不十分だと不動産の担保価値を正しく評価されない可能性もあるため、申込内容に不備がないように気を付けましょう。 不動産担保ローンの審査を申し込む際に、必要となる主な書類は以下のとおりです。 ・本人確認書類 ・収入確認書類 ・実印 ・印鑑証明書 ・固定資産評価証明書 ・不動産登記簿謄本 ・登記済権利証(または登記識別情報) ・公図 ・地積測量図 ・建物図面 ・建築確認通知書 不動産担保ローン会社によって必要となる書類や持ち物は異なるため、事前に確認すると良いでしょう。 (3)借り入れがある場合はできるだけ返済する 住宅ローンなどの借り入れがある場合は、できるだけ返済してから申し込みましょう。 借り入れが多ければ多いほど「返済能力が低い」と判断されてしまい、審査に落ちやすくなります。 また、住宅ローンの残債がある不動産を担保にする場合、ローンの残債が少なければ、第二抵当権者以下の債権回収リスクが低くなります。 借り入れが少なければ少ないほど審査に通りやすくなるため、余力があれば繰り上げ返済などを検討してみてください。 4.不動産担保ローンの審査の流れ 不動産担保ローンは、無担保ローンと比較すると手続きが煩雑で審査結果が出るまでに時間がかかります。 クレジットカードやカードローンの中には最短即日で融資を受けられるものがありますが、不動産担保ローンの審査は数週間かかるケースが一般的です。 (1)仮審査 不動産担保ローンに申し込んだときは、まず仮審査が行われます。 仮審査はあくまでも「仮」の審査で、本人の返済能力や信用力、不動産の担保価値などを簡易的に評価します。 仮審査にかかる期間は会社によって差がありますが、一般的に数日~1週間程度です。 仮審査は簡単な書類で申し込めるため、仮審査に通過したとしても本審査に通過できるとは限りません。 例えば、不動産担保ローンの調査員が現地の不動産を確認したときに、想像以上に条件が悪い不動産だったようなケースでは本審査で落ちる可能性があります。 (2)本審査 仮審査に通過した後は、本審査を受けることになります。 本審査は、実際に融資を行うかどうかを最終的な判断するフェーズです。 仮審査よりも用意する書類が多く、本審査にかかる期間は1~3週間程度が目安となります。 不動産の登記簿謄本の登記時事項証明書などの書類提出が求められるため、事前に準備すると審査がスムーズです。 仮審査はあくまでも簡易的な審査でしたが、本審査では申込者の返済能力や信用力、不動産の担保価値が細かく調査されます。 (3)契約 本審査に通過して融資を受けられることが決定したら、不動産担保ローンの契約を行います。 また、担保として提供する不動産に抵当権を設定する手続きなども行うことになります。 必要となる書類は会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。 (4)借入 不動産担保ローンの契約と抵当権設定の手続きが完了したら、実際に融資を受けることになります。 融資実行日に、指定した口座にお金が振り込まれて一連の手続きは終了です。 調達したお金は使途が自由なので、さまざまな用途で活用できます。 また、実際に融資が行われた後は不動産担保ローンの契約内容に基づいて返済を行う必要があるため、延滞を起こさないように気を付けましょう。 5.不動産担保ローンの審査に落ちたときの対処法 審査に通るための対策を行ったとしても、残念ながら不動産担保ローンの審査で落ちてしまうことはあります。 以下で、不動産担保ローンの審査に落ちた対処法を紹介していきます。 (1)担保提供する不動産を変える 複数の不動産を保有している場合は、担保として提供する不動産を変えてみましょう。 不動産ごとに担保価値が異なるため、担保価値が低い不動産から担保価値が高い不動産に変えれば、審査に通る可能性があります。 不動産の評価基準は時価や公示価格などを参考に判断されますが、申込者本人と会社側で認識が評価額の認識にズレがあることもあります。 そのため、複数の不動産を保有している場合は、異なる不動産を担保にして申し込んでみると良いでしょう。 (2)別の金融機関やノンバンクの不動産担保ローンに申し込む 審査に落ちてしまった会社とは異なる金融機関やノンバンクに、申し込みをし直す方法もあります。 各会社で審査基準は異なるため、申し込み先を変えるだけで審査結果が変わる可能性は大いにあります。 特に、ノンバンクの不動産担保ローンは金融機関よりも審査基準が柔軟で、臨機応変に審査を進めてくれるのが一般的です。 ノンバンクの中には、二番抵当でも不動産担保ローンの審査に通過できる可能性があります。一度不動産担保ローンの審査に落ちたら、ノンバンクを中心に申し込み先を変えてみると良いでしょう。 (3)不動産担保ローン以外の方法を模索する 不動産担保ローン以外にも、お金を調達する方法はあります。 カードローンやビジネスローンなど、さまざまな金融機関や消費者金融がお金を融資するサービスを展開しているため、不動産担保ローンにこだわる必要はありません。 また、不動産を活用した資金調達方法として、リースバックやリバースモーゲージもあります。 ・リースバック:自宅を売却して資金を調達し、家賃を払ってそのまま同じ家に住み続ける ・リバースモーゲージ:自宅を担保として提供して融資を受け、自分が死亡した後に自宅を売却して返済する 不動産担保ローン以外にも、資金調達する方法は多くあるため、不動産担保ローンの審査に落ちてしまった場合はほかの手段も検討してみてください。 6.まとめ:不動産担保ローンの審査に落ちる理由は自分か不動産にある 不動産担保ローンでは、自分自身の返済能力や信用力、不動産の価値などが評価されます。 不動産担保ローンの審査に通りやすくするための対策は下記のとおりです。 ・銀行ではなくノンバンクの会社に申し込む ・申込内容に不備がないようにする ・借り入れがある場合はできるだけ返済する 不動産担保ローンの審査基準は各会社によって異なるため、絶対に審査に通過できる方法はありません。 しかし、上記の対策を実践すれば審査に通る可能性を高めることができるでしょう。 不動産担保ローンの審査に落ちてしまった方やこれから申し込みを検討している方は、ぜひこちらの記事を参考にしながら対策を進めてみてください。
「不動産担保ローンでお金を借りて、不動産投資を行うことはできるのかな?」 このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 不動産担保ローンとは、自分や家族が保有している不動産を担保として提供し、金融機関からお金を借りる資金調達法です。 多くの金融機関では、不動産担保ローンで調達したお金の使途を定めていないことから、不動産担保ローンで調達したお金で不動産投資を行うことは可能です。 こちらの記事では、不動産担保ローンを利用して不動産投資を行う方法や、実際に不動産投資を行うときの注意点について解説します。 不動産投資に興味がある方に役立つ内容となっているので、ぜひ最後までご覧ください。 1.不動産投資の基本 不動産投資とは、土地や建物などの不動産を貸して収益を得る投資手法です。 不動産投資の代表的な手段として、マンションやアパートを購入して入居者に貸し出し、家賃収入を得ることが挙げられます。 不動産投資は、入居者などの借主がいる限り安定した家賃収入が期待できることから、老後資金対策などを目的として活用されています。 一般的に、不動産投資を行う際には購入価格の一部を頭金として支払い、残額についてはローンを組んで月々の家賃収入から返済します。 少ない自己資金で安定した家賃収入が期待できる点は、不動産投資の大きな魅力と言えるでしょう。 不動産担保ローンで不動産投資をすることは可能 多くのケースで、不動産投資の物件を購入する際には、頭金を用意する必要があります。 不動産担保ローンで金融機関などからお金を借り入れて、調達したお金を不動産購入の頭金に充てることは可能です。 多くの金融機関が提供している不動産担保ローンは、調達したお金の使途が定まっていない「無目的ローン」だからです。 不動産投資を始めたいけど、頭金がない ただ、自分名義の建物や土地はある 上記のようなケースにおいて、不動産投資を行うための頭金として、不動産担保ローンを活用するという選択肢があります。 不動産を有しており、不動産投資を始めたい方は、不動産担保ローンの利用を検討すると良いでしょう。 2.自宅に住宅ローンがある場合は不動産担保ローンを利用できない可能性が高い 住宅ローンを組んで自宅を購入し、残債がある状態の自宅を保有している方も多いでしょう。 基本的に、住宅ローンの残債がある状態の自宅を担保にして、不動産担保ローンを利用するのは難しいです。 以下で、住宅ローンがある自宅を担保にした不動産担保ローンが難しい理由を解説していきます。 (1)第二抵当は担保価値が著しく下がるから 自宅に住宅ローンがある状態で不動産担保ローンに申し込むと、不動産担保ローン会社は「第二抵当権」を得ることになります。 第二抵当は担保価値が著しく下がることから、不動産担保ローンの会社の中には「第二抵当以下」では、融資をしないケースも少なくありません。 また、第二抵当は債権者からすると債権が全額回収できないリスクが高まるため、住宅ローン残債がある自宅を担保にした不動産担保ローンは利用できない可能性が高いのです。 ●抵当権とは 抵当権とは、債務者が債務の返済ができなくなり債務不履行状態に陥ったとき、ほかの債権者よりも優先して弁済を受けることができる権利です。 住宅ローンを組んでいるということは、自宅の不動産を担保にお金を借りている状況で、自宅の不動産に抵当権が設定されます。 もし債務者が債務不履行状態に陥り、不動産が競売にかけられたとき、抵当権者は他の債権者よりも優先して競売にかけられた売却代金を回収することが可能です。 抵当権は法務局にて登記され、登記が行われることで抵当権者の権利は公的に保証されることになります。 ●抵当権には順位がある 抵当権は、一つの不動産に対して複数設定することが可能です。 先に設定された抵当権から順番に「第一抵当」「第二抵当」「第三抵当」となり、優先して弁済を受けられる順位が登記されます。 もし債務者が債務不履行状態に陥ったら、担保不動産が競売にかけられて得られた売却代金は「第一抵当権者→第二抵当権者→第三抵当権者」の順番で返済することになります。 ●第二抵当のリスクの大きさ 具体的に、第二抵当のリスクの大きさを見ていきましょう。 先述したように抵当権には順位があり、もし担保の不動産が競売にかけられたときは、抵当順位が高い抵当権者から債務の返済が行われます。 住宅の価値(売却価格) 4,000万円 一番抵当 融資額4,000万円(残債3,000万円) 二番抵当 融資額2,000万円(残債1,800万円) 上記のようなシチュエーションで債務者が債務不履行に陥ったとき、どのように抵当権者に弁済されるかシミュレーションしてみましょう。 まず、不動産の売却価格4,000万円から第一抵当権者の残債3,000万円が充てられ、残りの売却代金は1,000万円です。 続いて、第二抵当の残債に残りの売却金額が充てられますが、残債1,800万円をすべて回収することはできません。 今回のケースだと、第二抵当権者は800万円が「貸し倒れ」となってしまうことから、損失が発生することになります。 このように、第二抵当権以下は債権回収のリスクが高く、金融機関によっては第一抵当権以外の融資は対応していないケースが多いのです。 (2)金融機関は特に審査が厳しい 不動産担保ローンのサービスを取り扱っている会社は、銀行をはじめとした金融機関とノンバンクに分かれます。 金融機関はノンバンクよりも審査が厳しい傾向にあり、「第一抵当権以外は不動産担保ローンの融資は不可」というところが多いです。 一方で、ノンバンク系の不動産担保ローンは、金利が高めである一方で柔軟に審査を行っている特徴があります。 3.二番抵当でも不動産担保ローンを利用できるケース 二番抵当では、不動産担保ローンが一切使えないということではありません。 そもそも、不動産担保ローンを取り扱っている会社ごとに審査基準が異なるうえに、住宅ローンの残債や不動産の価値次第では債権回収リスクが小さい可能性があるためです。 以下で、二番抵当でも不動産担保ローンを利用できるケースについて解説します。 (1)抵当権は設定されているが借入金額は少ない すでに第一抵当権が設定されている不動産を担保にする場合でも、不動産担保ローンの借入金額が少ない場合は第二抵当でも融資を受けられる可能性があります。 住宅の価値(売却価格) 4,000万円 一番抵当 融資額4,000万円(残債3,000万円) 二番抵当 融資申込額:500万円 上記のようなケースであれば、二番抵当でも債権回収リスクがありません。 そのため、一番抵当の残債よりも住宅の価値の方が高く、その差額の範囲内であれば第二抵当でも融資を受けられる可能性があります。 (2)抵当権は設定されているが順調に返済してローン残高は減っている 住宅ローンの残債が減っている場合も、第二抵当で不動産担保ローンを利用できる可能性があります。 住宅の価値(売却価格) 3,000万円 一番抵当 融資額4,000万円(残債1,000万円) 二番抵当 融資申込額:1,000万円 上記のようなケースでは、一番抵当の残債を完済した後も2,000万円の売却資金が残ります。 つまり、第二抵当でも貸し倒れリスクがほとんどないため、融資を受けられる可能性が高いです。 (3)不動産の価値が高い 不動産の価値が高く、担保余力がある場合も二番抵当で不動産担保ローンを利用できる可能性があります。 住宅の価値(売却価格) 8,000万円 一番抵当 融資額6,000万円(残債5,000万円) 二番抵当 融資申込額:2,000万円 上記のように、資産価値の高い不動産が担保となり、一番抵当の残債を完済してもなお売却資金が残れば、第二抵当権者の債権回収リスクを軽減できます。 人気のエリアの不動産などは資産価値が高いため、高く売却できそうな不動産がある場合は、不動産担保ローンの利用を検討するといいでしょう。 4.二番抵当でも不動産担保ローンの審査に通過するためのポイント 「不動産投資をしたいけど、頭金がないから自宅を担保にしてお金を借りたい」というときは、審査に通過するための工夫を施すことが欠かせません。 以下で、二番抵当でも不動産担保ローンの審査に通過する可能性を高めるポイントを紹介していきます。 (1)金融機関ではなくノンバンク系に申し込む さまざまな会社が不動産担保ローンのサービスを提供していますが、金融機関ではなくノンバンク系の不動産担保ローンに申し込みましょう。 ノンバンク系の不動産担保ローンは審査が比較的柔軟で、第二抵当でも利用できる可能性がある会社が多くあります。 多くの金融機関は「第一抵当以外は対応不可」となっているため、第二抵当でも不動産担保ローンを利用したい場合はノンバンク系に申し込むことをおすすめします。 (2)借入希望額を少なくする 借入希望額を少なくすれば、第二抵当権者の債権回収リスクが低くなります。 借入希望額が高ければ貸し倒れや債権回収リスクが大きくなるため、第二抵当で不動産担保ローンに申し込むときは借入希望額を少なくしましょう。 不動産投資をはじめるにあたって必要になる頭金は、物件や金融機関によって異なるため、購入を検討している投資物件とのバランスを見ることも大切です。 (3)住宅ローンの残債を減らす 住宅ローンの残債を減らすことも、審査に通過する可能性を高める効果があります。 住宅ローンの残債が少なければ、第二抵当権者が回収できる金額が高くなるためです。 そのため、不動産投資を検討している方は、繰り上げ返済などを行い住宅ローンの残債を減らしておくと良いでしょう。 5.不動産担保ローンのメリット 不動産担保ローンを利用することで、まとまったお金を借りられるなどのメリットがあります。 以下で、不動産担保ローンのメリットなどを詳しく解説していきます。 (1)カードローンやキャッシングより金利が低い 不動産担保ローンは、カードローンやキャッシングなどの無担保ローンよりも金利が低いです。 不動産という担保を提供していることで債権者の債権回収リスクをヘッジできることから、低い金利でお金を借りることが可能となっています。 貸し倒れのリスクが低ければ高い金利を設定する必要がないため、価値のある不動産を提供できれば、不動産担保ローンを活用して低金利の借り入れが可能です。 なお、担保として提供する不動産は、きちんとローンを完済して抵当権を抹消すれば失うリスクは無くなりますので、安心してください。 (2)まとまった金額を借りられる 不動産の価値が高ければ、まとまったお金を借りることも可能です。 住宅ローン会社によっては数億円の借り入れができるケースもあるため、大規模な不動産投資を考えている方にとっては非常にありがたいでしょう。 なお、実際の融資金額は、担保として提供する不動産の価値と申込者の返済能力次第となります。 ただし、立地が良く人気が高いエリアの不動産など、条件の良い不動産は価値が高いため、まとまったお金を借りられる可能性が高いです。 (3)担保にできる不動産が多彩 不動産担保ローンでは、自宅以外にもさまざまな不動産を担保として提供できます。 事務所や土地、すでに保有している投資用物件など、幅広い不動産が担保の対象です。 家族や親戚など他人名義の不動産であっても所有者に担保提供の同意を得られれば、担保として利用可能なケースがあるため、不動産担保ローンは利便性も高いといえるでしょう。 なお、自分名義の不動産でなくても、所有者の同意を得られれば担保にすることができ、その場合は担保提供者も審査の対象となります。審査基準は各会社によって異なるため、きちんと確認することが大切です。 (4)調達した資金の使途が自由 不動産担保ローンで調達した資金は、自由に使うことができます。 調達した資金の使途に制限はないため、投資用不動産を購入する頭金に充てることも可能です。 不動産投資を始めたい方や、すでに不動産投資を始めており規模を拡大させたいと考えている方は、不動産担保ローンを利用して資金調達するメリットが大きいでしょう。 (5)保証人が不要 不動産担保ローンでは不動産を担保として提供するため、基本的に保証人が不要です。 保証人を用意できない人でも利用できる可能性があることから、比較的利用しやすいメリットがあります。 ただし、担保にする不動産が本人名義でない場合や共有名義の場合、担保提供者の同意書が必要となる点には注意しましょう。 6.二番抵当で不動産担保ローンを利用するデメリット 二番抵当で不動産担保ローンを利用するとき、下記のようなデメリットが存在します。 一番抵当での借入より金利が高い 借入金額の上限が厳しい 不動産価値は変動する 債権者からすると、二番抵当は一番抵当よりも債権回収リスクが高いです。 高いリスクに備えるために、二番抵当は第一抵当よりも高い金利を設定されやすく、借入上限が厳しくなりやすい点はデメリットといえるでしょう。 また、不動産担保ローンでは不動産の担保価値の余力が重視されます。 不動産は、経年劣化や地価の改定などの影響で価値が変動するため、常に同じ担保価値を有しているとは限りません。 二番抵当で不動産担保ローンを利用できたとしても、一番抵当と比較すると不利やデメリットを被る可能性がある点には注意しましょう。 7.不動産担保ローンを活用して不動産投資を行うときの注意点 不動産担保ローンを活用して不動産投資を行うときは、不動産投資のリスクをきちんと把握することが大切です。 自宅の住宅ローン→普段の給与で返済する 不動産担保ローン→家賃収入から返済する 上記のように、住宅ローンと不動産担保ローンは返済する原資が異なるケースが多いです。 もし不動産投資を始めた後に空室が発生すると、普段の給与から住宅ローンと不動産担保ローンの返済を行う必要があります。 家賃収入は給与と比較すると不安定な要素がある点には留意し、きちんと「空室が発生したときはどうするか」という対策を用意することが大切です。 もし家賃収入が途絶えると、返済が家計を大きく圧迫してしまう可能性があるため、不動産投資のリスクをきちんと押さえましょう。 また、不動産は流動性が低いというリスクがあります。流動性とは「買いやすさ・売りやすさ」のことで、不動産は売りたいときに売りたい価格で取引できるとは限りません。 つまり、空室が発生して「投資用物件を売りたい」と思っても、不動産は買い手がすぐに現れない可能性が高いです。 不動産は売買に時間がかかり、現金化しにくいという弱点があることも押さえておきましょう。 まとめ:不動産担保ローンで不動産投資を行うことは可能 不動産担保ローンで調達したお金で、不動産投資を行うことは可能です。 ただし、住宅ローンの残債がある自宅を担保に提供する場合は、さまざまな制約がある点には注意しましょう。 不動産担保ローンを利用するときは、債権者が「第二抵当権者になる」ことを踏まえて、どのような対策をとれば審査に通過できるかを考えることが大切です。 しかし、不動産投資を行うことで安定した家賃収入を得られれば、老後資産などの経済的不安を払拭できるでしょう。 不動産投資の頭金を用意する方法で悩んでいる方は、不動産担保ローンを活用して資金調達することを検討してみてはいかがでしょうか。
「債務整理を受けている状況で、不動産担保ローンは利用できるのだろうか?」 このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。 不動産担保ローンとは、保有している不動産を担保にして、お金を借りられるローン商品です。 また、債務整理は借入金の返済負担を軽減するための手続きで、司法書士や弁護士に依頼して債権者と交渉するケースが多いです。 こちらの記事では、不動産担保ローンと債務整理の関連性などを詳しく解説します。 1.不動産担保ローンと債務整理とは? まずは、不動産担保ローンと債務整理の基本的な情報について解説していきます。 不動産担保ローンは「保有している不動産を担保にお金を借りる」こと、債務整理は「借金の返済負担を軽減する」ことです。 (1)不動産担保ローンとは何か 不動産担保ローンとは、金融機関などに不動産を担保として提供し、資金を借りる形式のローンです。 つまり、不動産担保ローンは、建物や土地などの自分が保有している不動産や担保提供して頂ける不動産がある際に利用できます。 不動産が担保になることで金融機関は貸し倒れのリスクをヘッジできることから、不動産担保ローンは無担保ローンに比べて金利が低い特徴があります。 ローンの返済が困難になった場合は、担保として提供した不動産は抵当権や根抵当権を設定している人が競売に出します 競売に出され落札された後に所有権が移るため、不動産担保ローンを利用すると不動産を失う可能性がある点には注意が必要です。 不動産担保ローンを利用する際には、返済計画をしっかりと立ててから契約を結ぶことが重要です。 (2)債務整理とは何か 債務整理とは、借り入れがある状態で返済が難しくなり、借金の減額や返済義務を免除してもらうための手続きです。 債務整理には、下記のように「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3つがあります。 任意整理 弁護士、司法書士などに債権者との交渉を依頼し、返済利息の軽減や毎月の支払可能額を設定してもらう 個人再生 裁判所を通じて、債務の一定額を返済した上で残りの債務を免除してもらう 自己破産 資力を喪失して債務が払えない状態のときに、債務を免除してもらう カードローンやクレジットカードのリボ払いなどの利用をきっかけにして、債務整理の手続きを進めざるを得なくなるケースもあります。 (3)債務整理をしていても不動産担保ローンは利用できる? 債務整理の手続き中は、多くのケースで不動産担保ローンを利用することは難しいです。 債務整理をしている状態だと、金融機関側としては「返済能力が乏しい」「貸し倒れのリスクがある」と評価するため、審査に通らない可能性が高いためです。 債務整理を行うということは、その状態ですでに「返済能力がない」ことに他なりません。 不動産を担保に取れるとはいえ、返済能力がない人に対して融資を行うのは、債権者としては大きなリスクが伴うでしょう。 しかし、担保として差し出す不動産の価値が高い場合や、当該不動産の住宅ローンなどがすでに完済できている場合は、債務整理中であっても不動産担保ローンを利用できる可能性があります。 また、債務整理の手続きを行った後に一定期間が経過し信用状態を回復させた場合も、不動産担保ローンを利用できる可能性があります。 審査基準は金融機関によって異なるため、利用する前に担当者に相談してみると良いでしょう。 2.債務整理中に不動産担保ローンは利用できる可能性があるケース 債務整理中であっても、不動産担保ローン利用できるケースはあります。 金融機関によって取り扱いに差があるものの、具体的に不動産担保ローンを利用できたケースを紹介します。 (1)任意整理である 債務整理の中でも、任意整理の場合は不動産担保ローンを利用できる可能性があります。 個人再生は「住宅資金特別条項」が適用できる場合、不動産担保ローンを利用できる可能性があります。 住宅資金特別条項とは、住宅ローンの返済は従来通りを行うという特別条項です。 自己破産の場合、自宅などの不動産は売却の対象となるため、不動産担保ローンを利用できる可能性はほとんどありません。 (2)債務者と司法書士・弁護士の交渉が終わっている 債権者と司法書士・弁護士の交渉が終わっている場合は、債務整理中でも不動産担保ローンを利用できる可能性があります。 しかし、交渉中に不動産担保ローンを利用して借入額を増やしてしまうと、司法書士や弁護士の仕事を増やしてしまいます。 その結果、債務整理の手続きも中断してしまう可能性があるため、不動産担保ローンを利用する際には必ず司法書士か弁護士に相談しましょう。 (3)債権者と司法書士・弁護士で和解が成立している 債権者と司法書士・弁護士との間で和解が成立した後であれば、不動産担保ローンへの申し込みが可能です。 すでに和解が成立した後に新たに借金が増えたとしても、司法書士・弁護士は関係ないからです。 もちろん、不動産担保ローンの審査に「通過できれば」という条件は付きますが、和解が成立している場合は不動産担保ローンの利用を検討する余地があります。 ただし、債権者との交渉において「新たな借金を禁止する」などの約束がある場合、不動産担保ローンは利用できないため注意しましょう。 3.債務整理中に不動産担保ローンを利用するときの注意点 債務整理中でも、不動産担保ローンを利用できる可能性があるケースについて紹介しました。 続いて、債務整理中に不動産担保ローン利用するときの注意点について解説します。 (1)依頼している司法書士・弁護士との契約内容を確認する 債務整理を司法書士や弁護士に依頼したとき、契約内容に新たな借り入れを禁止する旨の文言が契約書に記載されている可能性があります。 「追加融資禁止」などの文言がある場合、不動産担保ローンの審査に通過したとしても、融資を受けることができません。 もし「追加融資禁止」であるにも関わらず新規で不動産担保ローンに申し込むと、契約違反となり、不動産担保ローンの借入金で現在交渉中の借金を完済するように指示されます。 そのため、司法書士や弁護士に債務整理の手続きを依頼したときは、必ず契約書の内容を確認しましょう。 (2)他の借入先に追加融資を受けたことがバレる可能性がある 債務整理中に不動産担保ローンを活用して追加融資を受けた場合、他の借入先に追加融資を受けた旨がバレてしまう可能性があります。 金融機関や消費者金融などは、信用情報機関に照会すれば各種ローンの利用状況や返済状況を簡単に確認できるためです。 債務整理中の借入先に追加融資を受けたことがバレた場合、新しく融資を受けた分で借入金の返済をするように求められる可能性があります。 もし不安がある場合は、依頼している司法書士や弁護に相談しておくと良いでしょう。 (3)不動産担保ローンの金利を確認する 不動産担保ローンは無担保ローンと比較すると金利が低いものの、毎月きちんと返済することが求められます。 不動産担保ローンで新たにお金を借り入れる場合は、適用される金利をきちんと確認しましょう。 債務整理を行うということは「返済能力が十分ではない状況である」という現実を、自分自身できちんと認識する必要があります。 借り入れる金額と不動産担保ローンの金利を参考に、毎月の返済額をシミュレーションすることが大切です。 (4)返済計画をきちんと立てる 不動産担保ローンで借り入れをする際には、返済計画をきちんと立てることが大切です。 毎月の収入と生活費、ローン返済額を鑑みてシミュレーションを行いましょう。 きちんと返済シミュレーションを行うことで、「毎月の生活費は〇円に抑える必要がある」などの全体像を把握できます。 何度も債務整理を繰り返すと自分の信用情報に傷がついてしまいますから、きちんと返済計画を立てて信用情報を回復させましょう。 4.不動産担保ローン利用中に債務整理はできる? 先に不動産担保ローンの契約を行い、その後に経済状況が変化して返済が難しくなったときでも、債務整理を行うことは可能です。 しかし、任意整理は借金を分割して可能な範囲で返済を行うようにする手続きです。そのため、不動産担保ローンがある場合は債権者から「担保不動産を競売にかければいい」と主張される可能性もあります。 このように、不動産担保ローンを契約した後だと、債務整理が難しくなってしまう可能性がある点には注意が必要です。 なお、不動産担保ローンがあるときの債務整理方法としては、下記のいずれかになります。 不動産担保ローン以外の債務のみ任意整理する 競売されるリスクを覚悟で不動産担保ローンも任意整理する 自己破産する どの選択肢がベストになるかは、個々人の状況によって異なります。 そのため、司法書士や弁護士に相談して、各方法のメリットとデメリットを比較検討することが重要です。 5.不動産担保ローンのメリット 続いて、不動産担保ローンのメリットについて解説していきます。 不動産担保ローンには一般的な銀行融資やカードローンとは異なるメリットがあるため、以下で確認していきましょう。 (1)金利が低い 不動産担保ローンでは不動産を担保として差し出すため、無担保ローンと比べると低金利でお金を借りられます。 金融機関側としては、不動産が担保として差し出されることで貸し倒れのリスクを軽減できます。リスクを軽減できれば低金利での融資が可能になるため、不動産担保ローンは低金利で利用できるのです。 不動産担保ローンを契約すると物件の抵当権が付きますが、返済が終われば抵当権を抹消することができます。 (2)高額な融資を受けることも可能 担保として提供する不動産の価値にも左右されますが、不動産担保ローンでは高額な融資を受けることも可能です。 金融機関によっては1億円以上の融資にも対応しているところもあるため、さまざまな資金ニーズに対応しています。 不動産の価値は、立地や土地形状、建物の築年数などを総合的に鑑みて金融機関が査定します。 査定金額が高ければ高額な融資を受けることも可能なので、不動産担保ローンは大規模な資金調達を行いたいときに活用しやすいでしょう。 (3)返済期間が長く毎月の返済負担が少ない 不動産担保ローンは、一般的に長期間の返済期間になります。 また、先述したように低金利でお金を借りることができるため、毎月の返済負担が軽いメリットがあります。 ただし、返済期間を長くすると返済総額は高くなってしまうため、頃合いを見て繰り上げ返済などを行うことが大切です。 (4)担保の対象となる不動産が多い 不動産担保ローンの対象となるのは、一定の条件を満たした居住用の建物や土地だけでなく、事務所なども含まれます。 また、一定の条件を満たした居住用の不動産は居住中でも賃貸中でも担保の対象となるため、さまざまな用途で使っていても問題ありません。 また、マンションやアパートを保有している場合は「部屋単位」でも「一棟」でも対応可能なので、使い勝手に優れています。 住宅ローンが残っている不動産でも融資可能な場合が多いです。ただし、住宅ローンの残高が不動産購入価格の約6割以下(目安)であることが条件である場合があります。 金融機関によっては、本人が所有する不動産だけでなく家族が所有している不動産も担保の対象として認めているため、資金ニーズが発生したときは家族でも相談してみると良いでしょう。 (5)借りたお金の使途は自由 不動産担保ローンは無目的ローンなので、借りたお金の使途は自由です。 事業用に供しても生活費にしても問題ないため、さまざまな資金ニーズに対応できるメリットがあります。 目的別ローンだと調達したお金の用途が制限されてしまいますが、不動産担保ローンであれば使いたい用途で自由に使うことができます。 (6)保証人が不要 不動産担保ローンでは不動産が担保となるため、別途で保証人を用意する必要はありません。 個人の場合は保証人を用意できないケースもありますが、保証人を用意できなかったとしても、不動産担保ローンは利用できます。 また、金融機関によっては保証会社へ保証を委託するケースもあるため、保証人を探す手間を省略できる点は大きなメリットです。 6.不動産担保ローンのデメリット 不動産担保ローンには多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。 契約前に、メリットだけでなくデメリットについてもきちんと把握しておきましょう。 (1)返済が滞れば不動産を手放すことになる 不動産担保ローンには、不動産を手放す可能性があるリスクがあります。 担保として不動産を提供することになるため、もし返済が滞ると担保として提供した不動産は金融機関により競売されます。 もし自宅不動産を担保として提供した場合、住居を失ってしまうリスクがある点は不動産担保ローンのデメリットと言えるでしょう。 そのため、不動産担保ローンを契約する際には、きちんと返済計画を立ててシミュレーションすることが大切です。 (2)契約にあたって諸費用がかかる 不動産担保ローンは、契約にあたって印紙税や登記費用などの諸費用が発生します。 契約に関する諸費用だけで10万円以上かかるケースもあることから、無担保ローンなどと比較してコストがかかる点はデメリットと言えるでしょう。 さらに、金融機関によって他にも手数料が必要となるケースもあるため、契約時のコストに関してもきちんと認識することが大切です。 融資金額と不動産の価値はイコールではない 担保として提供する不動産の価値は、市場価格をベースにしながら金融機関が決定します。 一般的に、金融機関は担保となる不動産の市場価格に一定の比率(70%など)を乗じて、担保評価額を算出します。 そのため、不動産担保ローンで調達できる金額は、不動産の市場価格よりも低くなる点は知っておきましょう。 (3)申し込みから融資までに時間がかかる 不動産担保ローンは、本人の返済能力や信用状況などの審査に加えて、不動産の価値を査定する必要があります。 そのため、無担保ローンなどと比較すると、不動産担保ローンは申し込みから融資までに時間がかかる点は押さえておきましょう。 審査に加えて抵当権の設定などの諸手続きにも時間がかかるため、実際に融資を受けられるまでに1週間程度の時間がかかります。 まとめ:債務整理をしても不動産担保ローンが利用できる可能性はある 債務整理をした状態でも、不動産担保ローンを利用できる可能性はあります。 金融機関によって審査基準は異なるため、もし担保として提供できる不動産がある場合は、不動産担保ローンの利用を検討すると良いでしょう。 また、債務整理の手続きに支障をきたさないためにも、司法書士や弁護士に相談することも大切です。