大口の融資が必要になった時に頼りになるのが不動産担保ローンです。不動産を担保にお金を借りられるため、比較的低金利であることや融資の使途が自由であることが魅力で、個人での利用のみならず、個人事業主や法人にも使い勝手の良いローンと言えるでしょう。では具体的にどのようなローンなのか、そして何を基準に選ぶべきか、そのポイントをご紹介いたします。
不動産担保ローンとは、不動産を担保に融資を受けることができるローンのことです。
まずはその仕組みや特徴を見てみましょう。不動産担保ローンの活用方法もご紹介します。
不動産担保ローンでは、1億円や5億円など、かなり高額な融資を可能とする金融機関が多いです。しかし実際の融資額は、担保にする不動産の価値と、借りる人の返済能力によって決まります。
対象の不動産である土地や建物の価値が高ければ高いほど、高額の融資を受けられると言っても過言ではないほど、不動産の価値が融資額を左右します。その評価は金融機関が調査しますが、基本的には場所や築年数などによって算出されます。
一般的なローンと同じように、借りる人の収入や勤務年数、年齢などはもちろん、過去に金融トラブルがなかったか、他社で多額の借入がないかなども審査の対象で、融資をして返済できるか、信用できるかを審査されます。
安定した仕事についている方で、収入が多く、これまで金融トラブルもなく返済能力が非常に高い方だとしても、不動産評価額が低ければ、融資が受けられなかったり、希望していた金額より融資額が少なくなる可能性があります。
不動産担保ローンは、担保となる不動産に抵当権を設定します。それにより、借主が万一返済できなかった場合、貸主はその担保にしている不動産を売ってお金を確保し、残債に充てることになります。このように不動産担保ローンは、貸主のリスクが少ないため、金利を低くすることができます。
借りるお金の使い道に制限がないことが多いです。利用目的が自由なため、レジャーや教育費、さらには事業用に利用することも可能です。まとまったお金を自由に利用できることで、それぞれに合った幅広い活用ができます。
返済期間が長いのも特徴の一つです。多くの金融機関で最長20年や25年、35年などの長期間の融資が可能です。なお、返済期間を1年以上に設定されている金融機関もあり、例えば1ヶ月だけ借りたいという方には適していない場合があります。完済時の年齢が満〇〇歳までとなっている金融機関もあるので、よく確認してください。
利用する金融機関にもよりますが、不要な場合が多いです。保証会社に保証を委託する場合もあります。誰かに保証人になってもらうのは頼みにくいですが、不動産担保ローンは保証人が不要な場合が多くありがたいです。
本人が所有する不動産でなくても、親族が所有するものでも可能な場合が多いです。のちにトラブルにならないよう、所有者とはよくご相談のうえ検討しましょう。共有名義の不動産の場合は、共有する人が連帯保証人になることができれば可能なことが多いです。
地元の不動産のみを扱う金融機関もありますが、多くの金融機関がエリアに関係なく全国の不動産を扱います。
戸建て住宅やマンション、アパートなどの居住用の不動産をはじめ、事務所や商業施設、土地、借地、軍用地など、幅広い不動産が対象です。居住用の不動産は、居住中または賃貸中、空き家・空室、未使用などを問いません。また、マンションやアパートは部屋単位でも一棟でも対応してくれます。
住宅ローンが残っている不動産でも融資可能な場合が多いです。ただし、住宅ローンの残高が不動産購入価格の約6割以下(目安)であることが条件である場合があります。
一般的に、有担保ローンは担保が大きければ大きいほど、高額の融資を受けられますが、不動産担保ローンは担保が不動産であるため、より高額の融資を受けやすくなります。
担保の額が大きいいと、貸す側のリスクが少ないため、高い金利を設定する必要がありません。不動産担保ローンは担保が大きいので、金利が低いのが特徴です。貸す人と借りる人の双方にメリットがあると言えるでしょう。
不動産担保ローンは返済期間を長く設定することが可能なため、月々の返済額を少なくする効果があります。
例)年利6%で2千万円を借りる場合の、返済期間20年と30年の毎月の返済額の違い
返済期間20年:毎月の返済額143,286円
返済期間30年:毎月の返済額119,910円
ただし返済期間が長いほど、その分金利を払い続けていることになるので、返済総額は増えます。もし、一括または一部返済ができるのであれば、できるだけ早く完済した方がいいでしょう。
もし全額返済できなければ、担保にした不動産は貸主により売りに出されるため、手放さなければいけません。担保が自宅であれば住む場所に困ります。
担保にする不動産の評価額が思っていたより低く、予定していた金額を借りられない場合があります。
不動産担保ローンの仕組みやメリット・デメリットがわかったところで、次はどのような活用方法があるのかを見ていきます。
融資の目的が自由なため、その活用方法は幅広いです。例えば、相続した不動産の相続税などを納める目的や事業資金の確保の他、下記のような活用例もあります。
複数の金融機関でお金を借りている人は、不動産担保ローンである程度まとまった額の融資を受けることにより、他のローンを清算して、借入を不動産担保ローン1本にすることができます。複数の金融機関で借りていると、返済日や金額の把握が難しくなりますが、まとめることで管理がしやすくなります。
借入中のローンよりも不動産担保ローンの方が低金利であることが多いですが、借入額が大きくなるので、返済総額は増える可能性もあります。必要以上の額を借りるのは避けた方がいいですね。
お子様の海外留学や大学進学など、教育資金として活用することもできます。大学進学には、奨学金の利用も検討されると思いますが、奨学金は保護者の収入が基準を少しでも超えていたら利用できません。また、仮に利用できた場合でも、奨学金を借りて実際にお金が振り込まれるのはお子様が入学してからです。不動産担保ローンなら、入学までに必要な入学金や引っ越し代などの様々な費用も用意することができ、お子様をサポートすることができます。
ローンを利用することになった場合、様々なローンを検討されると思いますが、不動産担保ローンは、「無担保のローン」や「住宅ローン」とどのような点が違うのでしょうか?それぞれの違いをご紹介します。
無担保ローンとは、例えば、カードローンや、クレジットカードのキャッシング枠などのことです。担保がなくても融資を受けることが可能なので、ある程度安定した収入があり、過去に金融トラブルがないなどの必要な条件を満たせば、比較的簡単に利用することができます。しかし、担保がない分金利が高くなり、不動産担保ローンの金利が一般的に0.6%程度~15.0%程度なのに対して、無担保ローンは1.0%程度~18.0%程度になります。すぐに返済できることがわかっていて、短期間の利用であれば問題ありませんが、長期間になると金利が高いため負担が大きくなります。
どちらも不動産を担保に融資を受ける点では同じです。では何が違うのでしょうか?
住宅ローンは、住宅購入や増改築の際に、一括で支払うのが難しい場合に利用するローンです。「住宅ローン控除」の利用で節税できるなどの利点があります。購入する物件もしくは増改築する物件を担保としてお金を借り、もし返済できなければ貸主がその物件を処分して残債に充てます。また、利用の際には団体信用生命保険の加入が必須です。(フラット35以外)
一方、不動産担保ローンは住宅を含む不動産を担保にしてお金を借りますが、借りたお金の使い道は住宅購入や増改築に限らず、教育費や事業用など目的を問わずに借りることができます。返済できない場合に、貸主が担保にした物件を処分して残債に充てるのは同じです。
不動産担保ローンと住宅ローンの違いは、利用目的が住宅購入や増改築に限られているかどうかと、団体信用生命保険の加入が大きな違いです。
以上のように、不動産担保ローンと他のローンを比較すると、金利が低い点や利用目的が自由という点で、不動産担保ローンはとても利用しやすいローンであることがわかります。
申し込む金融機関によって多少の違いはありますが、基本的な手順や必要書類は以下のようになります。手続きをスムーズに進めるために、事前に確認しておきましょう。
ほとんどの金融機関が本審査の前に仮審査(事前審査)を設けています。仮審査では、まず借主の収入や属性、過去の金融トラブルなどについて調査されます。そして本審査では担保にする不動産の調査が行われ、審査が通れば融資額などが決定し、契約へと進んでいきます。
不動産担保ローンの仮申し込みから融資までの流れ
1.仮申し込みや相談
店舗へ出向いて相談するのが苦手な方もいらっしゃると思いますが、ほとんどの金融機関が電話やメール、WEBなどで気軽に相談できたり、オンラインで仮申し込みをしたりすることができます。自分に合った相談や申し込みができると、その後の手続きもスムーズですね。
2.仮審査(事前審査)
金融機関によっては、仮審査の時点で保証会社も審査を行います。勤務先に電話で勤務状況を確認する場合もあります。仮審査の回答は、電話やメールなどで最短で当日~翌営業日まではもらえることもあり、融資を急いでいる方には心強いです。ただし、書類の記入ミスや、オンラインでの入力ミスやなどがあれば、日数がかかってしまう場合があります。
3.本申し込み
仮審査に通れば、いよいよ本審査の申し込みです。金融機関から申込用紙等をもらい、指定された書類と一緒に提出します。申込書の記入ミスや書類不足があると審査に時間がかかってしまうので、提出する前によく確認しましょう。また、提出期限を設けられている場合は、希望日までに融資を受けるためにも期日は守りましょう。
4.本審査
本審査では、現地調査や行政への確認などを行い、担保にする不動産の査定が実施されます。また、借主の返済能力の審査も行われ、その上で融資の可否や条件等が決まります。結果の連絡は、メールや電話、郵送などで、最短で2日~5営業日後というところもあれば、1ヶ月ほどかかる場合もあり、金融機関によって様々です。
5.契約
審査を通過すると、金融機関より契約書類が届きます。必要書類をそろえ、金融機関等で融資契約の手続きを行います。この時点で融資の内容に少しでも疑問に思う点や、不安に感じる点があれば、必ず金融機関に早めに連絡してください。ここでも記入ミス等あれば、希望日までに融資ができない可能性があるのでご注意ください。
6.融資
いよいよ指定の口座へ融資金が入金されます。それと同時に抵当権設定などの手続を司法書士が代わりにしてくれます。なお、司法書士はこちらで選ぶことができないことが多いです。
必要書類は、主に担保物件に対して用意するものと、借主の返済能力の審査のために用意するものがあります。仮申し込みからすぐ本申し込みになっても慌てないように、前もって把握しておくとすぐ対応できるでしょう。書類によっては入手するまでに時間がかかるものもあるので、前もって書類の請求方法や発行手数料などを確認しておくと時間の短縮になります。
担保物件に対して必要な書類
個人、法人、個人事業主にかかわらず、下記の書類が必要です。
不動産の登記事項証明書や登記簿謄本、公図、地積測量図、建物図面、固定資産公課証明書、航空写真など。
借主の審査のために必要な書類
借主の属性により必要書類が異なります。代表的な書類は下記のものになります。
【個人】
運転免許証などの写真付きの公的証明書、住民票の写し、直近年度分の源泉徴収票、印鑑証明書など
【法人】
代表者の運転免許証などの写真付きの公的証明書、法人の登記事項証明書や商業登記簿謄本、決算書、印鑑証明書など
【個人事業主】
運転免許証などの写真付きの公的証明書、住民票の写し、確定申告書、給与の支払い証明書、印鑑証明書など
なお、上記の書類の他に、状況により追加書類を求められる場合もあります。
仮申し込みから融資に至るまでの所要日数は金融機関によって様々です。郵送でのやり取りがあると日数がかかるので、自宅などに出向いてくれる金融機関だと少しでも所要日数を短縮できますね。特に急いでいなくても、審査結果は早く知りたいものです。審査や手続きの早さを重視している金融機関では、仮審査にかかる日数は最短で当日~翌営業日、本審査にかかる日数は最短2日~5営業日を目安としています。相談してからわずか2日後には融資を受けることができたという事例もあります。追加書類の提出が必要になるなど、目安よりも長くかかる場合もありますが、金融機関のホームページには、おおよその所要日数が記載されているので、確認しておきましょう。
不動産担保ローンを申し込む前に、まずは毎月無理なく返済できる金額や手続きにかかる費用などを理解しておきましょう。高額かつ長期間のことなので、慌てて申し込んで後悔しないように、よく調べて十分に理解したうえで申し込んでください。
毎月決まった額を無理せず返済し続けていけるのかを、金融機関のホームページなどにあるシミュレーション機能で調べておくことをおすすめします。シミュレーションの結果はあくまで目安額になりますが、融資額に対する月々の返済がわかり、融資希望額を決めるのに役立ちます。不動産担保ローンのみならず、ローン全体に言えることですが、借りる金額が同じでも、期間が長くなるほど返済総額(融資額+金利)が増え、毎月の返済額が変わります。シミュレーションで返済総額を参考にして、返済期間もよく検討してください。
融資を受けることになったら、借入時から完済まで様々な費用がかかります。どのような費用がいくらぐらいかかるのかしっかり把握しておきましょう。
・印紙税(印紙代)
不動産担保ローンを契約する際には「金銭消費貸借契約」を締結し、契約書には契約金額に応じた印紙税を払わなくてはいけません。例えば融資額が50万円~100万円の場合は印紙税が1,000円ですが、1,000万円~5,000万円で20,000円、1億円~5億円だと10万円の印紙税がかかります。
・登記費用
抵当権を設定するときにかかる費用です。登録免許税(抵当権設定費用)と司法書士報酬が必要です。登録免許税(抵当権設定費用)は借入額の0.4%、司法書士報酬は7~9万円前後が目安です。
・事務手数料
金融機関により異なりますが、融資額の0.0%~3%が目安となります。
・火災保険
担保にする物件により様々ですが、例えば2,000万円~3,000万円の不動産なら20万円(10年間)程度です。
・繰り上げ返済手数料
月々の返済とは別に、一部または全部を繰り上げて返済する場合にかかる手数料です。金融機関によって異なりますが、おおよその目安は0.0%~4.0%程度です。
・その他の手数料や費用
例えば、金利変更手数料や残高証明書等の発行手数料など、何かしてもらうたびに手数料がかかる金融機関もあります。手数料の有無や金額はそれぞれ異なるので、事前に確認しておくと安心です。
諸費用には、税金や登記費用などの金融機関にかかわらず必要な費用と、事務手数料などのような金融機関独自の費用があります。せっかく返済を繰り上げたのに手数料をとられて効果があまりなかったというようなことがないように、事前に確認しておきましょう。
担保にする不動産の評価額は、不動産の場所や築年数、広さなどで決まります。ただし、建物は築年数がたつほど価値が低くなるので、主に土地の価値が担保評価額に大きく影響すると言えます。土地の価値は、国税庁の公示地価などを元に評価されますが、今後価値が下がる可能性があるため、金融機関は算出された価格から70%ほど低い額を担保評価額としています。この比率(=担保掛目といいます)は金融機関ごとに異なります。
例えば、土地の価値が1,500万円の不動産(土地のみ)で、担保掛目が70%の場合、担保の評価額は1,050万円になります。
1,500万円(土地の価値)×70%(掛目)=1,050万円(担保の評価額)
公示地価などを元に自分で評価額を計算してみても、金融機関独自の現地調査や、担保掛目があるため、思っていたより価値が低く、融資額が希望していた額より少なくなる可能性があることを覚えておきましょう。
不動産担保ローンは多くの金融機関が扱っていますが、大きく分けて「銀行」と「それ以外(ノンバンク)」に分けることができます。まずは、この2つの違いを見ていきます。
銀行は、貯金や給与振り込み、公共料金の引落などで利用している方は多いと思いますが、ノンバンクはあまり馴染みのない方が多いかもしれません。
ノンバンクとは、銀行のような預金業務(お金を預かる業務)は行わず、与信業務(融資)に特化した金融機関のことです。お金を貸すための資金を、主に銀行から借りて、利用者に貸しています。
銀行は「銀行法」、ノンバンクは「賃金業法」という法律が適用されているため、同じお金を貸すという行為でも元となる法律が異なるので、ルールも変わってきます。一番大きな違いは「総量規制」の対象になるかどうかです。
総量規制とは、借りすぎを防止するために、「借入限度額は年収の3分の1まで」というルールのことで、「賃金業法」にのみ適用されます。ただし、適用は個人で利用する場合のみ(法人や個人事業主は対象外)、かつ担保の不動産が自宅の場合に限られます。つまり、会社員が自宅を担保に年収の3分の1以上融資を受けたい場合は、ノンバンクで借りることはできないため、銀行を利用することになります。
銀行とノンバンクの違いがわかったところで、次に不動産担保ローンにおけるそれぞれの違いを比較していきましょう。融資額や金利、手数料などを見ていきます。
担保にする不動産の基準も、借主の返済能力の審査も、ノンバンクの方が銀行よりゆるい傾向にあります。銀行で断られた不動産でも、ノンバンクなら融資額を下げるなどの対応で借りられる場合があります。
前述のように、不動産担保ローンの融資額は、担保にする不動産の評価額と、担保掛目によってほぼ決まります。一般的に銀行の担保掛け目は70%程度ですが、一部のノンバンクでは70%~90%のところもあります。
一般的に銀行の方が低い場合が多いです。融資額や期間により金利が変わるのであくまで目安ですが、銀行の金利が0.6%程度~9.8%程度なのに対して、ノンバンクは2.5%程度~15%程度です。
銀行は借主の審査が厳しく、保証会社の保証を付けることが多いため、融資までに時間がかかることが多いです。おおよその目安はノンバンクで1週間~2週間、銀行は2週間~1ヶ月かかります。お急ぎの方はノンバンクをご検討された方がいいですね。
不動産担保ローンは高額の融資を長期間受けることが多いため、納得して満足できる金融機関で申し込みたいですよね。そのためには、一体何を基準に金融機関を選んでいけばいいのでしょうか?3つのポイントをご紹介します。
早ければ良いというわけではありませんが、もし融資を急いでいるのであれば、スピードが重要になります。仮審査の結果や、本審査にどのくらい日数がかかるのかをホームページなどで確認しておきましょう。電話やメールで問い合わせてみるとより詳しくわかります。不動産担保ローンを利用する目的によっては、融資のスピードがカギを握る場合があります。例えば、人気のある不動産物件を手に入れたい時です。融資までに時間がかかると、他の人に先に契約されてしまうかもしれません。いち早く資金を用意するためには、相談から融資までの早さを重視している金融機関を選ぶことがポイントです。
借りる額が大きく、期間も長いため、金利や手数料が返済額に大きく影響します。広告やホームページでは目安の金利が載っていますが、実際に借りるといくらになるのか確認してください。また、手数料も金融機関により様々です。借入時にかかる費用のみならず、返済時の費用や、残高証明書などの書類発行手数料、事務手数料など、何にどのくらいかかるのか確認が必要です。
ここで重要なのが金利や手数料の金額についてです。たとえそれぞれの金額が他社より高くても、サービス内容が良ければ納得できるのではないでしょうか?ただ安ければいいというわけではなく、サービスに見合った金額なのかを確認し、満足のいく金融機関を選んでください。例えば、全てオンラインで済ませてコストを下げている金融機関なのか、利用者とのコミュニケーションを大切にし、親身になって今後の人生も考えてくれるような金融機関なのかによって、満足度は異なります。ご自身に向いている方を選んでください。
担保にする不動産の価値は国税庁の公示地価などを元に評価されますが、金融機関独自の調査や担保掛目もあるため、同じ不動産であっても金融機関によって評価額が異なる場合があります。評価額が大きいほど高額の融資を受けることができるため、担保にする不動産の評価額がいくらになるのかをいくつかの金融機関に見積もりを出してもらい、比較することが大切です。ただし、いくら評価額が良くても、実際の融資額も高額であるとは限らないので、肝心な融資可能額の見積もりも忘れないようにしましょう。
以上のように、「審査の早さ」、「金利や諸費用の満足度」、「不動産の評価額」をポイントに、まずは複数の金融機関に相談や仮申し込みをして、どこで本審査をお願いするかを決めましょう。不動産担保ローンの利用は高額で長期にわたることが多いです。金融機関とはこれから長い付き合いになるので、条件の良さ以外にも、利用者への態度や姿勢なども選ぶ判断の1つになるのではないでしょうか?相談や仮申し込みの時点で、こちらの都合をどれだけ聞いてくれるのか、また無理のない返済計画を考えてくれるのかなど、金融機関の対応も重要と言えます。
不動産担保ローンは、不動産を担保にしてお金を借りるため、低い金利で高額の融資を受けることができます。返済期間は長期であるので、毎月の返済額を少なくすることができ、利用者にはとてもありがたいローンです。
しかし、返済期間が長くなると、金利を長く払い続けることになる点や、返済できなければ担保にした不動産を手放すことになる点をしっかり理解しておかなくてはいけません。融資額が高額であるがゆえに、金融機関選びはとても重要です。後悔しないためにも、「審査の早さ」、「金利や諸費用の満足度」、「不動産の評価額」を比較して、ご自身に適した金融機関を選んでください。できれは、親身になって返済計画などの相談に乗ってくれるところをお勧めします。
不動産担保ローンの利点を活かし、今後の人生にぜひ役立たせてください。